大阪市ではコンクリートブロックを通常の家庭ごみとして処分できません。コンクリートブロックは産業廃棄物に分類され、市の「燃えないゴミ」や「粗大ゴミ」としては扱えない特別なごみです。
そのため、正しい手順で専門の処分を行わないと不法投棄となり、多額の罰金など法的な罰則を受ける可能性があります。大阪市の最新ルールに基づいて解説しますので、安全かつ適切な処分の参考にしてください。
大阪市のコンクリートブロックの正しい処分方法6選
大阪市不用品回収センター
- 友人や知人・近所の人に譲る
- ホームセンター(購入店舗)で回収してもらう
- リサイクルショップに買取してもらう
- 外構業者・専門業者に回収してもらう
- 自治体(大阪市)に相談する
- 不用品回収業者に回収してもらう
友人や知人・近所の人に譲る
不要になったコンクリートブロックは、リユース(再利用)できる形で周囲に譲るのが最も手軽で経済的です。例えばDIYや園芸を趣味にしている友人や近所の方がいれば、欲しい人に声をかけて譲渡することで無料で処分できます。実際、大阪市でも粗大ごみになる前に地域の人に譲る「ジモティー」などのサービス活用が推奨されています。ジモティーは不要品を近隣で無料または安価で譲り合えるサイトで、コンクリートブロックの出品・引き取り事例もあります。
- 譲り先が見つかるとは限らない
- 都市部ではブロック需要が少ない場合もある
- 重量があり送料負担が大きい(標準的なブロック1個で約10kg)
- 基本は近隣で手渡しできる相手に限られる
- 汚れを落とし清潔な状態にしておくと喜ばれる
ホームセンターや購入店舗で回収してもらう
購入時の店舗で引き取ってもらえれば安心ですが、大型ホームセンターではコンクリートブロックの引き取りサービスを基本的に行っていません。カインズやコーナンなど大手店では対象外となっており、持ち込んでも処分を断られるのが一般的です。一部、購入した店舗にレシート持参で問い合わせれば無料回収してくれるケースが報告されていますが、全国チェーンで「当店で購入したブロックなら無料回収します!」と公表している例はありません。
- まずはお店に電話で問い合わせ、対応可能か事前確認する必要があります
- 対応してもらえる場合でも、自分でお店までブロックを運搬しなければならない
- コンクリートブロックを販売する主なホームセンター(コーナン、カインズ、ビバホーム等)の無料引き取り対象品目にはブロックが含まれていない
- 大多数の店舗では回収不可と考えておくのが無難
リサイクルショップに買取してもらう
コンクリートブロックは中古需要が低そうに思えますが、一部の専門リサイクルショップでは買取や引き取りをしてもらえる場合があります。特に未使用に近い綺麗なブロックや大量にまとまった数がある場合、車止めや花壇材、DIY材料として中古市場のニーズがあるためです。例えば建材リサイクルを扱うリユース店やリサイクル建材ショップが近くにあれば、問い合わせてみる価値があります。実際「状態が良ければ買い取ります」という店舗も存在します。
汚れやヒビがあるブロックは値段が付かないことがほとんどで、最悪の場合は「無料でも引き取り不可」となることもあります。買い取ってもらうには未使用品またはそれに近い状態が前提です。
近隣に建材専門のリサイクルショップが無いケースも多いため、この方法は適用できる状況が限られます。しかし処分費用を抑えるには最良の方法なので、該当しそうな方は一度探してみると良いでしょう。
外構業者・専門業者に回収してもらう
ブロック塀の撤去工事などを手掛ける外構工事業者(エクステリア業者)や産業廃棄物の専門処理業者に依頼して回収してもらう方法です。日頃からブロックやレンガを扱っているプロであれば、工事の一環でなくともブロック廃材の回収だけをお願いできる場合があります。過去にブロック塀の設置や撤去を依頼したことのある業者がいれば、連絡して相談してみるとよいでしょう。
- 外構業者なら回収したブロックを自社の現場で再利用できる
- 適切な産廃処理ルートで処分してくれるため安心
- 大阪市では老朽ブロック塀の撤去を促進する補助制度も実施している
- 高さ80cm以上のブロック塀を道路沿いから撤去する場合、工事費用の2分の1(上限15万円)を市が補助
- 自分で運搬する手間も省けて確実
大阪市の自治体に相談する
大阪市不用品回収センター
したがって、大阪市の通常の粗大ごみ受付センターに申し込んでも回収してもらえません。さらに産業廃棄物扱いのブロックは市の焼却工場など処理施設へ個人が直接持ち込むこともできません。自治体の処理場は一般家庭ごみ専用であり、コンクリートブロックのような産廃は受け入れ不可となっているためです。
自治体に相談するメリット
- 適切な処理方法の案内を受けられる
- 大阪市環境局に問い合わせれば、一般家庭から出たコンクリート廃材の処理についてアドバイスをもらえる
- 大阪市が許可した一般廃棄物収集運搬業者の紹介リストを入手できる
自治体に相談するデメリット
- 市では処理できないので民間の許可業者へ依頼する必要がある
- 直接的な処分サービスは提供していない
- 結局は自分で業者を探す必要がある
信頼できる業者選びや最新ルールの確認のためにも一度役所に相談してみると安心です。決して勝手に収集場所へ放置したりせず、必ず指示に従って処分方法を検討してください。
不用品回収業者に回収してもらう
最も手間がかからず確実なのは、不用品回収の専門業者に依頼する方法です。大阪市が収集できないコンクリートブロックでも、自宅まで来て回収してもらえます。特に他の大型ごみ(家具や粗大ごみ)もまとめて片付けたい場合、一緒に処分を任せられるので便利です。
- スピーディーかつ安全に処分できる
- 重量物の運搬でケガをする心配がない
- 電話一本で自宅まで引き取りに来てもらえる手軽さ
- 他の不用品と一緒に処分できる
- コンクリートブロックは産業廃棄物のため最終的な処理は産廃処理場で行う必要がある
- 一般的な不用品回収業者でも自社で産廃処理はできない
- 回収後は提携する産業廃棄物処理会社に持ち込んで処理する
- その処理費用も含めて見積もり提示される
- 極端に安すぎる業者には注意が必要
大阪市から許可を得ていない無許可業者が格安を謳って回収し、山中に不法投棄するといった悪質なケースも考えられます。依頼する際は大阪市の許可を持つ信頼できる業者を選び、事前に料金見積もりを確認しましょう。許可のない違法業者に依頼すると、知らずに不法投棄に加担してしまい処罰を受ける可能性もあります。適切な業者を選べば多少費用はかかりますが、時間と労力を大幅に節約できる方法として有力です。
大阪市のコンクリートブロックの処分費用の相場
コンクリートブロック処分にかかる費用の相場を、大阪市のケースで解説します。自治体による処理ができないため、有料になるケースがほとんどです。方法ごとにおおよその費用目安は次の通りです。
- 不用品回収業者:1個あたり1,000~2,000円程度。業者によっては1kgあたり100~200円ほどの重量単価で計算。トラック出張費が約3,000円前後かかることも多い
- 産廃処理場に自分で持ち込む場合:1トンあたり約3,000~4,000円程度。
- リサイクルショップ:未使用品同様のブロックなら1個数十円~数百円で買い取られるケースもある。
- 知人への譲渡:無料
大阪市の粗大ごみ料金(数百円程度)で処分できれば安上がりですが、コンクリートブロックは市で回収不可のため利用できません。結果的に民間処理に数千円~数万円の費用がかかる点は避けられません。
費用を抑えるにはリユース・譲渡を最優先で検討し、それが難しければ信頼できる業者に適正価格で処分を依頼するのが現実的です。
大阪市でコンクリートブロックを処分するときのQ&A
最後に、コンクリートブロック処分に関して大阪市の皆さんが疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめました。